インタビュー

タイトルマーク インタビュー2 : 頑張れ! 地上の星


阿部氏

阿部賢一…

NTTデータ・セキュリティ株式会社
代表取締役社長 阿部賢一 (役職は当時のものです)

(インタビュー実施日:2006年5月12日)

宮城県生まれ
卒業後電電公社に入社。
その後、NTTデータを経て、現在NTTデータ・セキュリティ株式会社 の代表取締役社長を努める。


好きこそ物の上手なれ!


・コンピュータの仕事をされるようになったきっかけというものは?

実は電電公社には、機械の技術者を目指して入社しました。なのですが、入社後の研修でドタバタしていると、気が付けばコンピューターの部署に配属されていました。実はコンピューターというものが、私は嫌いだったんですよね。一箇所でも間違えたら正しく作動しない、融通のきかないところとか…。
そして先輩が分厚いコンピューターのマニュアルをドンと机に置いて「これを読め!」って言うので、最初のページを見たんですが、中身がさっぱり分からないんですよね。何にも分かりませんでした。これは自信を持って言えます(笑) 。それで頭がボーとなってしまって鼻血が出てきちゃったんです。これは参ったと思いまして、その日のうちに本屋に行って「だれにも分かるコンピュータ」という本を買って読んだんですね。それを読んで一生懸命勉強しました。そうして経験を重ねていくうちに、少しずつコンピュータのことが分かるようになりまして、コンピューターというものはまじめにプログラミングすればなかなか良く動くものだってことが分かってきたら、とても面白くなりました
。 最初は嫌いでも与えられた環境の中で一生懸命やっていると好きになってくるんですね。で、好きになると、どんどん上達する。好きこそ物の上手なれ!ということなんでしょうね。


無理して売ることより、誠意とモラルを持って、着実、確実にやろう


・今の会社に育て上げるまでの秘訣とは?

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私もいろいろな仕事を経験してめぐりめぐって、このNTTデータ・セキュリティという会社を任されることになりました。
そのとき社員の一人から「社長、あなたが来たのはいいんですが一つ気をつけてください」って言われました。それは何だって聞きますと、「ビジネスとして儲けることだけではこの会社は成り立ちません。セキュリティのサービスを提供する会社は、ビジネスのメリットや利益追求だけではなく、お客様への誠実な行動、モラルが問われるんです」と。私もこれに同感です。
そのようなわけで最初はとても小さな会社でしたが、少しずつ育てていく過程で、「無理して売ることより、誠意とモラルを持って、着実、確実にやろう」と社員に折に触れて話してきました。 この方針は今のところ間違っていないようです。


コミュニケーションを元気にやってほしい


・社長として常日頃心がけていることとは?
当社でやっていることが一つあります。それは情報をフランクに伝える、つまりコミュニケーションを十分に図るということです。
私がお客様や親会社とのやりとりで得た情報は全て本部長に伝えるようにしています。また経営管理に関してはすべて社員にも流すようにしています。それによって秘密を持たないようにしています。お客様の情報を漏らすことはありませんが、会社の経営の内容や問題、改善策などは社員全員にメールで流しています。最近では社内専用のブログでも知らせています。
いずれにしても横同士であれ、社員と私の間であれ、コミュニケーションを元気にやってくれっていうのが私の願いですし、私が今までやってきたことの全てだと思います。それが一番重要でしたね。そうして情報や意思の疎通が上手くいっていると、色々な問題や課題に対して社員が自分でやりたいと言い出してくれるようになりまして、そうなるとほっておいても勝手にやっていてくれるので、社長もだんだん暇になってくるんですね。こうなると楽なんですよねー(笑)。


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「お前、大丈夫か?」




TotalSecurityFort(TSF)を扱うようになったきっかけは?

私どもはお客様にセキュリティのいいサービスをお届けすることがミッションだと考えていますので、TSFを扱う前に類似のセキュリティ製品を20種類ぐらいチェックしたんです。ありとあらゆるものを探し回りました。
その中でうちの技術者はTSFが一番いいと言ったんですよ。最初にTSFを持ってきた時には、正直「何これ?」って聞きました。これはどこの商品って聞くと、「台湾のです」と言うので、思わず「お前、大丈夫か?」といったのを今でも覚えています。
技術者は、「大丈夫です、これはなかなかいけるんです。」って言うんです。ぶつ切りの製品はたくさんあるけれど、全体を見通してセキュリティを総合的にきちんと守れるものはこれしかないと。モノの発想がすごくよかったんでしょうね。それから開発元のFineArtさんとシーピーアイさんも私どもの意見をよく聞いてくれて、そうした要望を製品に反映してくださるとのことなので、この製品を皆さんと一緒に担ごうと決めました。


みんなの思いが合致


TotalSecurityFort(TSF)の魅力とは?

製品機能自体の魅力もあるけど、そのコンセプトとそれに取り組むみんなの思いが合致したところがこの製品の魅力とも言えるんじゃないですかね。
過去にいろんな製品を見てきましたが、製品機能の問題ではなくてその製品を供給する会社さんのスタンスも非常に重要なんですよ。自分の製品に自信を持たれるのはいいんですが、マーケットの要望にフレキシブルに対応してくれない製品も数多くありました。そうするとお客様や代理店は悲惨な思いをするんです。改善すればよくなるのにそれを聞いてもらえないとすごくつらいんですね。
でもFineArtさんとシーピーアイさんはその辺をきちんとやってくださっているので本当にありがたいです。


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“お客様の声にどう答えていくか”、これに尽きると思います。




TotalSecurityFort(TSF)が勝つためには?

“お客様の声にどう答えていくか”、これに尽きると思います。お客様の声をいかに的確に掴んで製品に取り込んでいくかってことじゃないですかね。
いくら広告を出してプロモーションを熱心に行っても、お客様はその良さをあまり認めてくれない。やっぱりお金を払った宣伝よりも、実際のユーザー同士の評価、販売店のユーザーへの誠意ある対応、ということの方が大事だと思います。TSFってホントにいいんだよね、ってユーザーの間で口伝えに言われるようになるといいんですよ。つまり純粋な「TSFファン」をどこまで増やしていけるかがカギになります。そのためには、お客さんの声を聞かなくちゃいけない。そういうことに真剣に取り組まない製品はいつかお客さんに見捨てられちゃいます。そういうものなんですよ。
では、これからもTSFを成功させるために一緒に頑張って参りましょう!


編集後記
阿部社長は若い頃はとても恥かしがり屋で、高校時代に付き合っていたガールフレンドとは1メートル以上近寄れなかったそうだ。そんな時代があったことが信じられないほど、友好的で気さくにインタビューに応じてくださった。こちらの質問にも快く丁寧に答えてくだり、誠実さが話される言葉や表情からにじみ出ていた。社長自らが、セキュリティ商品を扱う会社としての誠実さを実践しておられた。 お客様の声を真摯に受け止め、一人でも多くのTSFのファンを増やしていくことが今後のTSF拡販には欠かせないことを熱く語る阿部社長の姿がとても印象的で頼もしかった。 つらい時でも「がんばろうぜ!」を合言葉に社員を奮い立たせてきた阿部社長は、自社専用社長ブログに「頑張れ! 地上の星」というタイトルを付けられているそうだ。そのブログの中身がかなり気になる今日この頃。(宮崎)

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